政府が「Go To トラベル キャンペーン」「県民割」に次ぐ、旅行需要喚起キャンペーンを発表しました。
その名も「全国旅行支援」。
本記事では、全国旅行支援の概要を解説します。
全国旅行支援とは
時期:2022年7月〜8月(最繁忙期である、お盆の期間は除く)
キャンペーン対象地域:日本全国(国の支援事業)
割引率:40%
その他は、観光庁が示す別紙に記載されています。
PDFファイル、1枚のみの公開で詳細はわかりません。
全国旅行支援の懸念点
全国旅行支援の開始を受けて、筆者が考える懸念点を列記します。
全国旅行支援は選挙のための政策か
7月から8月の家族旅行の最繁忙期に旅行需要喚起のキャンペーンを行うことは納得できます。
一方で、選挙を睨んだ、一時的な政策というような気がしています。
上記の通り、第一報ではPDF1枚に決定事項が記載されているだけで、詳細が明かされていません。
詳細が決まってしまうと、観光事業者から意見が出て、票を取りこぼすことを懸念してでしょう。
ひとまず、旅行支援を行うということを発表した形にし、選挙前後の7.8月のみを対象とし、9月以降のキャンペーンは選挙結果を見て、ということにしているのでしょう。
全国旅行支援の給付の仕方も公表されていない
全国旅行支援による、割引率とクーポン券の配布は公表されているものの、その具体的な方法が示されていません。
・パッケージツアーの料金から割引されるのか、料金は先に払って後から還付されるのか
・クーポン券は紙か電子配布か。
「Go To トラベル キャンペーン」の時も最初に大枠だけが示されましたが、その後に詳細が発表され、批判もありました。
「Go To トラベル キャンペーン」の反省も踏まえて、ある程度、政策を固めて発表すべきでした。
交通付旅行商品8000円(1泊当たり)、上記以外5000円とは
割引の上限額の表記が極めて曖昧です。
日あたりではなく、泊あたりと記載があるところも不明確です。
2泊3日のパッケージツアーに参加したのであれば、8,000円×2泊で16,000円の割引が受けられるということは明確になっています。
一方で、日帰りバスツアーや個人旅行、個人宿泊が対象になるのかがわかりません。
「上記以外」に当てはまる旅行がどんなものになるか、公表が待たれます。
9月以降の旅行支援内容は7/10の参院選後か
旅行支援の具体的な内容が決まらない以上、おすすめできる旅行プラン・形態もまだわかりません。
早めにホテルやツアーは埋まるでしょうが、6月時点では様子見ということになるかと思います。
また、全国旅行支援は7・8月の政策となっていて、9月以降は新「Go To トラベル キャンペーン」が開始するとも言われていますが、
7月の参院選の結果を受けて、決まることでしょう。
全国旅行支援については既に、日帰り旅行の観光先となる観光農園などからは批判が出ているようです。
日帰り旅行が対象になるかわからないこと、また、交通機関付のパッケージツアーの割引額が高いことから、遠方の旅行先が選ばれる可能性が高いためです。
コロナで大打撃を受けている、航空業界・鉄道業界への配慮という意味合いが大きいと言わざるを得ないでしょう。
まとめ
全国旅行支援は7・8月に全国で行われる、全国対象の旅行需要喚起キャンペーンです。
2022/6/20現在、観光庁のホームページを見ても、詳細は掲載されておらず、観光庁が示す別紙のみです。
県民割を越える、全国規模の割引を行うことで、政府としての政策をアピールしたいのでしょう。
ひとまず、新たな予約は待ち(もしくは、キャンセル料がかからない日にちでひとまず予約し)、7月の参院選後には発表される9月以降のキャンペーンの発表を待つといいでしょう。
また、6月の下旬中には全国旅行支援へのQ&Aなども公開されるでしょう。