新型コロナウイルスの第2波が来ているといわれる2020年7月。7月1日に「Go To イベントキャンペーン」の詳細が発表された。「Go To イベントキャンペーン」は「Go to キャンペーン」事業の中の1つでイベント関係事業者を支援するキャンペーンだ。開始時期はいつになるか明示されていないが、どのような事業が対象になり、どのように消費者に還元されるかが公表された。
本サイトは「Go To Travel キャンペーン」を中心に扱っている。コロナ第2波と言われている7月1日に「Go To イベントキャンペーン」の概要を発表したということは、「Go To Travel キャンペーン」が開始する日が近くに来ていることを暗に示していると思う。まさに「With コロナ」。
「Go To イベントキャンペーン」の概要
「Go To イベントキャンペーン」を簡単に紹介する。政府がコロナウイルスで打撃を受けた産業に対して補助金を出して、観光関係の産業の需要を喚起する「Go to キャンペーン」の中の1つ。「Go to キャンペーン」はTravel、Eat、イベント、商店街という4つのキャンペーンに分かれている。
「Go to イベントキャンペーン」は音楽コンサート、スポーツ、演劇など「イベント事業」に関するもの。該当する事業に参加する消費者に20%分の割引があるということだ。ホームページの説明を見ると、「Go to イベントキャンペーン」の使い方は2種類あり、観劇・観戦等の費用の20%がそのまま割引されるか、20%分のクーポンなどが使えるかというもの。
1万円のサッカー観戦チケットがあるとしたら、
・20%引きの8000円で試合を観れるというもの
・1万円でチケットを購入して、2000円分のクーポンが配布され、現地でグッズや食事購入に使えるというもの
事業者にとってはよりお金を使ってもらえる、後者のほうを取り入れたいと考えるだろう。
キャンペーンの開始時期は未定。全てのイベント事業者に届くのか
経済産業省がキャンペーンの詳細を発表したが、開始時期は未定としている。コロナウイルスの流行状況を見ながら、スポーツや演劇、ライブなどの再開後に、タイミングをみて開始されるのだと思われる。もしかしたら、「第2波」が懸念されているため、もともとは開始日が決まっていたのをあえて公表せずに様子を見たのかもしれない。
気になるのはキャンペーン事業の分配方法。公開されているのは「Go to キャンペーン」全体で1.7兆円の予算が組まれているということでどんな事業にどれくらいの予算が分配されるのかはわかっていない。全てのイベント事業者に届くかはわからない。スポーツ観戦は様子を見ながら再開していく見込みがたっているが、ライブハウスや劇場などの大きなイベントはほとんど開かれていない。
再開されていない種類のイベントには全くお金が届かないことが懸念される。再開できておらず、損害が大きいにも関わらずだ。また、「Go to イベントキャンペーン」はライブ配信などにも対応すると公表されている。話題を集めたサザンオールスターズの無観客配信ライブのような形態も対象になっている。無観客ライブで収益を得られるのは一部の大人気アーティストだけだと思うが、それでは本当に困っているところにお金が届かないと思う。
「Go To Travel キャンペーン」の分配はどうなるか
「Go To Travel キャンペーン」でも同様のことが懸念される。8月の開始が伝えられているが、7月の時点で東京都の新型コロナウイルス感染者が増えており、東京都知事が都外への外出を控えるように伝えている。
都が外出自粛を伝えている状況下で、国が「Go To キャンペーン」を開始したら、都民は利用できず、不公平になる。やはり、全国一律という判断は難しいが、国が決めた補助金だから全国民一律でキャンペーンに参加できるべきではある。平等に分配しなくてはいけないが、全国一律でできるタイミングを待っていると「間に合わない」人がいることも気にしなければいけない。
「Go To Travel キャンペーン」に関しては観光産業への補助なので、できる地域から開始してもいいとは思うが。